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眼科BLOG

角膜の傷の治療~結膜フラップ術②~

こんにちは、獣医師の藤井です!

今回は角膜の傷が深く手術に至った治療についてご紹介させて頂きます

 

トイプードル 13歳 女の子

左眼がショボショボするとのことで、診させて頂いたところ

角膜の真ん中よりやや左上の位置に傷がみられました

 

角膜に傷が出来た場合、まずはエリザベスカラーをつけて

目薬の治療を開始しますが、今回は傷が深く角膜が破れてしまい眼が潰れてしまうリスクが高い為、手術をさせて頂くことになりました

手術は白眼の部分の結膜を切って角膜の傷に蓋をして縫合するというものです

結膜で傷口に蓋をすることで、傷口を強化し、血流を傷口に送ることで傷の治りを促進させます

 

こちらが経過のお写真になります

手術前(角膜の真ん中に傷が見られます)↓

手術直後↓(結膜を角膜に縫合しています)

手術して麻酔から覚めた状態↓(左眼が手術をしています)

手術後数日は違和感を示すことがありますが

今回、眼がショボショボするなどの症状は見られず

手術直後も傷口は大きく目立たなかったです

手術後約1ヶ月↓

(傷は治って結膜や縫合糸が薄くなってきています)

手術後約4ヶ月↓

(結膜や縫合糸は吸収され目立たなくなってきています)

ぱっちりと眼は開いてくれて元気に過ごせているとのことです(^^)