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眼科BLOG

眼の中の出来物~眼球摘出①~

こんにちは、獣医師の藤井です!

今回は、眼の中に腫瘍を認めた患者様の経過と治療について紹介したいと思います。

ゴールデン・レトリーバー 9歳 女の子

2年程前から眼の中の虹彩と呼ばれる箇所に出来物(腫瘍)を認めていました。

眼の中の腫瘍には良性と悪性のものがあり、見た目で判断するのは困難です。

悪性の場合は全身へ転移するリスクがあるため、早めに眼をとる手術をすることが推奨されます。

良性の場合は、全身への転移のリスクは低いですが、腫瘍が大きくなると眼の痛みを伴うため同様の手術が必要になる可能性があります。

飼主様と相談し、腫瘍によって痛みが出るまでは手術はせず定期健診をさせて頂いておりました。

眼の中の腫瘍の定期検査時のお写真です↓

初診時から1年9ヶ月に腫瘍によって眼の中の構造が壊れ失明し痛みの症状を認めた為、眼をとる手術をさせて頂くことになりました。

手術直後↓

手術後2週間↓

手術箇所を保護するために手術後しばらくはワンちゃん用のゴーグルを装着されていたとのことです

手術後1ヶ月後↓

摘出した腫瘍を検査に出したところ腫瘍は良性のもので転移の可能性は低いとのことでした。

手術後1ヶ月の様子として、お友達のボルゾイさんと追いかけっこをしたりして元気に過ごしてくれているとのことです。

術後2ヵ月になります↓

毛もしっかり生えてくれました。手術箇所は少し窪んでるようですが、元気に過ごしてくれているとのことです(*^^*)